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たゆむことなく技術を研鑽し、優れた技術とサービスの提供を支えます

当社の研究開発は、日本の水処理プラントメーカーのパイオニアとして様々な水処理技術の発展に貢献しています。
長年に亘り培ってきた確かな技術をベースに、お客様の課題解決に繋がる付加価値の高い技術や、持続的な発展に資する技術の開発に取り組んでいます。

研究開発の役割

お客様の多様なニーズにお応えするために「プロセス、機器、薬品、システムの研究開発を通じて新しい製品やサービスの提供を支え続けること」、それが当社における研究開発の役割です。

研究開発分野

研究開発センターには、経験豊富なスタッフが多数在籍しています。

「水」に関するあらゆる事業領域の研究開発に取り組んでいます。
▸上水・下水処理技術
▸汚泥処理技術
▸し尿・汚泥再生処理技術
▸浸出水処理技術
▸各種産業用水・排水処理技術

私たちの使命

広い事業領域による、横断的な研究開発が強みです

研究開発で大切にしている事は、常にお客様のニーズを正確に捕らえ、問題解決に繋がる技術を提供することです。
横断的な研究開発を可能とする広い事業領域が、当社の研究開発の強みであると考えています。

長年に亘り培った水処理に関する豊富な知見と経験を有機的に活用することで、お客様の様々なニーズに正確且つスピーディーに対応することができます。
また研究部門には経験豊富なスタッフが多数在籍しており、単に試験・分析にとどまらず、常に実プラントを見据えた開発を心がけており、お客様の立場で、維持管理まで踏み込んだ提案ができることも強みです。

お客様のニーズを第一とし、水質分析から基本プロセス設計、EPC、維持管理、メンテナンスに加え、薬品までワンストップで提供できるのは、当社のソリューションならではの大きな特長です。

研究開発の成果

リフォスマスター 〜下水道処理プロセスから排出される消化液から直接リンを回収〜

1. お客様の抱える問題を解決したい

配管に付着したスケール
配管に付着したスケール

「消化液の処理は脱水機、ポンプや配管の維持管理に手間とコストが掛かり、大変。何か良い解決方法が無いか?」 リフォスマスター開発のきっかけとなったのはそうしたお客様の声からでした。

消化液には様々な夾雑物に加え、スケールの原因となるリンが多く含まれています。特にリンが原因のスケールは消化液が接触する脱水機、ポンプなどの機器類や配管を閉塞させる厄介者として、その対応に苦慮していました。

一方でリンは枯渇が懸念される貴重な資源であり、下水中には輸入量の20%に及ぶリンが含まれるとも言われており、全量を輸入に頼るわが国ではこれを回収出来れば有効なりん資源となります。

そこで当社は消化液から直接リンを回収し、リンを再利用できる形態まで処理することにより、資源問題まで解決しようと考えました。 

2. 総合力が形に

B-DASHプロジェクトにより設置したリン回収実証施設
B-DASHプロジェクトにより設置したリン回収実証施設

水中のリン除去は比較的容易ですが、夾雑物の影響などで従来の方式では消化液から純度の高いリンの回収は困難でした。

従来から脱水機のスケール除去を維持管理部門、薬品部門と協力しながら、様々な解決方法を提供し続けており、これらのデータが大いに役立ちました。また、水処理分野ではあまり注目されていなかった晶析法と呼ばれる技術や鉱石精製プラントの固液分離技術を導入し、新たな研究開発から生まれた技術を積極的に取り入れ、「リフォスマスター」を開発しました。

本技術は国土交通省のB-DASHプロジェクトとして平成24年度に採択され、水ing、神戸市、三菱商事アグリサービスと、共同研究体を組成して「神戸市東灘処理場 栄養塩除去と資源再生(リン)・革新的技術実証事業-KOBEハーベスト(大収穫)プロジェクト-」として、2年間に渡る実証試験を終えました。
現在は国内外の普及展開に向けて、取り組んでいるところです。

3. 消化汚泥からのリン回収技術について

消化汚泥からのリン回収技術フロー
消化汚泥からのリン回収技術フロー

下水からのリン回収では下水中のリン濃度が低く、回収コストが割高になる課題がありました。そこで、コストを下げるために、対象をリン濃度の高い嫌気性消化液の返流水等へと移行していきました。しかし、これらの排水は固形物濃度が高く、純度の高いリン化合物を回収することが、新たな課題となりました。

この技術的な課題に対応するため、産業排水処理分野で既に実用化されている結晶化(晶析)技術や、鉱山精製プラントで用いられている分離技術など、水ingが保有する様々な技術を取り込み、新たなリン回収プロセスを完成させました。

このリフォスマスター実証プラントでは、固形物濃度が3%もある嫌気性消化液から、純度の高いリン化合物を得ることができ、また、回収に掛かる運転コストは開発当時の30年前に比べ、約1/20になりました。

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