2022/11/15
低コスト型高効率油水分離装置「 YBプロセス®」食品工場に向け本格拡販開始
油水分離剤と直接脱水タイプの固液分離装置を組み合わせ
~味の素冷凍食品株式会社九州工場様にユニット装置納入~
水ingグループで水処理装置の設計・建設・メンテナンスを主事業とする水ingエンジニアリング株式会社(社長:池口学 本社:東京港区)はこの度、食品製造工場が抱える「排水中の油分処理における課題」を解決するため、2019年に自社開発した低コスト型高効率油水分離装置「YBプロセス®」の本格的拡販を開始することと、「YBプロセス®」ユニット型装置を味の素冷凍食品株式会社九州工場様に納入したことを、併せてお知らせします。
装置開発の経緯
従来、食品工場において、排水中の油分処理は加圧浮上装置を用いるのが主流ですが、機器点数が多く、運転管理が煩雑、大きな設置スペースが必要等、多くの課題があります。
YBプロセス®の特徴
▸水ingが新たに開発した油水分離剤(製品名:YB-200*1)に、専用の固液分離装置を組み合わせることで、加圧浮上装置の課題「薬品コストが高い」「汚泥処分費が高い」「別途脱水機が必要」等の課題を克服します。
▸n-Hex除去率:90%以上、SS*2除去率:90%以上を達成。
▸主に動植物油を含んだ排水処理を対象とし、高負荷・高濃度排水に対応することが可能。
▸加圧浮上処理した場合に比べ、使用電力が約2分の1、イニシャルコストやランニングコストは 約40%削減。
▸処理水量に応じ6つのラインナップを提供可能。
▸分離した固形物は、堆肥として利用することも可能。
フロー概要
油分やSSを含んだ排水に油水分離剤を混合し凝集させます。
その排水を直接、全量、専用の固液分離装置に供給し、固形物と水とに分離します。
排水中の油分・SSは固形物として脱水されながら排出され、分離した排水は性状や放流先に応じて後段に送ります*3。
実 績
2019年に、1号機を乳製品製造工場へ納入しており、現在も順調に稼働しています。
水ingグループでは、今後も分離した固形物の燃料化や鉱物油を含んだ排水への適用等を意識した装置の提供を通じ、食品工場排水処理プロセスの改良・改善に貢献してまいります。
*1 | YB-200:ある汚泥処理向け薬品の開発に取り組んでいた当社担当者が油分の分離に有効であることを発見し、この薬品に含まれる成分をヒントにして実用化に至った水処理薬品。 |
*2 | SS: Suspended Solids(懸濁物質)の略で、水中に浮遊又は懸濁している直径2mm以下の不溶解性物質の量を示す。 |
*3 | 分離した排水は場内の排水処理に送る、そのまま下水放流する等、状況に応じて対応可能。 |
お問い合わせは、広報部まで
TEL:03-4346-0612
E-mail:pr.news@swing-w.com