水ingのDXが本格加速／情報プラットフォーム「SWaC®」に新AI機能搭載

　近年、上下水道などの水処理施設は、老朽化やオペレーション人材の減少など課題が多く、施設の適正な管理に加え、効率化や省力化が求められています。当社は、これらの課題を解決するため2023年に、水処理施設の様々なデータを集約し活用できる情報プラットフォームSWaC®をリリースしました。
　この度は、オペレーション業務の効率化、省力化を実現するために、SWaC🄬に集約されたデータを活用して開発したAIサービスを追加リリースすることとなりました。また、本サービスについては、2024年7月30日～8月2日に東京ビッグサイトで開催される下水道展ʼ24東京の当社ブースでもご紹介します。ぜひお立ち寄りください。

　※1 製品版リリース
　※2 ベータ版リリース

　画像認識AIを活用した現場設備の状態を監視するAIサービスです。目視点検が必要な設備にカメラとAIを搭載したデバイスを設置し、24時間365日状態を監視し異常時などの状態変化を検知します。現在は、水の透明度判別、凝集フロックや脱水ろ液の状態判別など、複数のオペレーション現場の様々な設備に対して、遠隔監視やAI判別を行っています。
　本サービスの導入により、業務効率化、異常時の早期発見、安全衛生の向上が可能になります。また、目視点検は結果の数値化が困難な維持管理項目ですが、ディープラーニングにより状態を数値化できるため、運転状態の判断基準を明確にすることができます。

　当社グループが独自に開発した「同軸差動式スクリュープレス脱水機」に搭載するAIサービスのベータ版です。
　機械学習を利用して、脱水設備の最適な運転パラメータを提示・制御することが可能で、ベテランの運転データを学習したAIが、ニーズに合わせた最適な運転条件で安定運転をサポートします。
　本サービスの導入により、脱水ケーキ含水率の安定化、脱水設備の運転調整にかかる業務の効率化、薬品や脱水ケーキの処分コストの低減を実現します。
　現在は地方共同法人日本下水道事業団との共同研究を実施しています。

　MLOps※3を利用したAIモデル開発管理基盤システムで、当社が提供するAIサービスのモデルをクラウド上で一元管理するものです。一般的にAIモデルを利用する際には、データ準備、モデル構築・評価、モデル実装、さらにはモデル再構築といった一連の工程のサイクルを回し続けることが必要です。当社は、この一連の工程のサイクルを負担なく回すためのシステムを開発しました。
　本システムにより、AIサービスを利用するユーザー自身が現場でAIモデルを作ることができます。また、AIモデルの評価や、現場に設置するエッジサーバーに遠隔でAIモデルを実装することができます。

　※3 MLOps︓データ準備、モデル構築・評価、実装などの一連のプロセスを管理する手法。

　現在開発中の異常検知AIなど、これからのオペレーション現場に必要なアプリケーションをSWaC®上に実装し、サービスの拡充を進めます。
　水ingグループは、これからもオペレーション現場のノウハウや技術力を最大限に活用する基盤をつくり、水インフラが抱える様々な課題を解決することで地域に貢献してまいります。

　水ing(読み：すいんぐ)は、「生命の源である『水』を通じていつまでも社会に貢献し続ける『ing』」を経営理念に掲げ、水処理施設（浄水場、下水処理場、汚泥再生処理センター、し尿処理場、民間施設等）の設計・建設から運営、維持管理までをトータルに手掛けています（運転・維持管理の拠点は、国内約300か所）。地域の暮らしの課題に目を向け、安全安心な水環境を提供し続けるとともに、循環型社会の実現を目指しています。

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